創意工夫

創意工夫
ゼロからの創造というのは、
もしかするとそれほど無いのかもしれません。

というのも、
私たちが生まれた瞬間からこの世界の歴史に接続され、
それまでの連綿と続いてきた遺産を
知ってか知らずか
引き継ぐことになります。

例えば、
私はこれまで免疫学の研究をしてきました。

研究というのは、
長く続く歴史があってこそ進みます。

古くはデカルトが言い出した、
近代合理主義的な考えが基盤となっています。
全体を分解し、分析して、全体を再構成する。

現代の研究現場においても、
最新の研究結果をフォローするだけでなく、
古い研究を紐解き、新しい研究に結びつけ、
ヒントとすることはよくあります。

そして、
現代では常識といえることも過去では全く非常識で、
過去の研究のおけげで今その成果を享受しています。

これまでの先人の研究成果に対して、
個人の創意工夫を追加して新しいものが見出されていきます。
この人類の営為が今を作っています。

だから、
全くのゼロからの創造というのは、
なかなか無いのかなって思うんです。

私個人の意見なんですが、
「発展や成長をしなくてはいけない」
とは全く思っていません。

成長するから偉いとか、
発展することが素晴らしいって思いがちな世の中ですが、
そうでは無いのも必要だと思うんです。

変わらないための努力もありますよね。
それも尊い営みです。

「成長や発展を目的として何かをする」ではなくて、
自分が面白いとか楽しいって気持ちが最初にあって、
何やかんやしているうちに成長しちゃってる。

私はこうありたいと思っています。
あくまでも成長はおまけ。

だから、
自分がやりたいことを推し進めるために
どうしても創意工夫がいるなら、
頭に汗をかいて考えます。

楽しい、面白いと思えることは、
人それぞれで全く異なるから、
個人個人の存在意義がある。

それをやることが、私たちを一番輝かせ、
そして知らぬ間に成長を促し、世界をより楽しくしてくれる。

私はそう思っています。